oldboy-elegy のブログ

ずいぶん長きにわたりグータラな人生を送ってきたもんです。これからもきっとこうでしょう、ハイ。

oldboy-elegy (48)マージャンと下宿事情・あわせて当時の鴨川と賀茂川、葵橋(あおいばし)付近を脳内散歩してみた

                       

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                 ★1
       oldboy-elegy君とマージャン・そして、あれやこれや


今日のタイトルは、麻雀(マージャン)を取り上げてみた。
たぶん、彼のブログ記事としては初めてのこと、のはず。

当時(半世紀以上前のこと)学生のする最も一般的なゲームで、同時に
賭博性(とばくせい)の強いものでもあった。

oldboyくん、特別、忌避(きひ)してたわけでもない。
※忌避 きらって避けること。 いやがること

高校のころ、近所にこのゲームに入れ込んだ友人がいた。
ある時、実物のマージャン牌を提げて我が家へ来たことがある

実際の牌(パイまたわハイ)を前にして、教えてもらうがoldboy君
には複雑すぎて
チンプンカンプン。

メンバーは4人ないし3人、基本のルールはもちろん存在するが、その場
ローカルルールは数知れず、所詮、賭博(金品のやり取り)性の強い
ゲームである。

考えてもごらん、金品も懸けずに、1時間も2時間も費やし、その結果が
「ハイ、お前の勝ち、パチパチ、おめでとうさん」で済ませるはずも
ない。
ならば、「ヒチ並べ」や「坊主めくり」のほうが気が利いてる。

上がりの「役の、はば」が千点から「数万点まで」と、「ウスラボケ」
のoldboy君には難儀なシロモノである。

だがその牌の美しさには何故か心に残った。

思ったことは、こんなゲームに嵌(はま)ったなら、人間の一生が二生も
三生も必要になる性質のものである、と言うこと。

なんども言うが、理解できたのは、ひとえにこのゲーム、賭博性・中毒性の
高いもの
だと言うことであった。


幸いと言うのか、無事と言うのか?oldboy君、京都の私学に合格、その時の
母の言質(げんち)はこうである。

oldboy-elegy (33)からの引用
「学費は出す、部屋代を出せとまでは言わぬ、家での食費はタダ、
ただし
オカズに文句をゆうな、こんな好条件どこにある」、と我が
敬愛する母上の
言である。」
引用終わり


しかし言い換えればそれ以外の費用は一切出さないとのご宣託でもあった。

大学までの交通費やその他遊興費は自分持ち、即ち稼がねばならぬ身で
あった。

幸運なことに、同じ高校の先輩が、このたび大学を卒業、就職される
のを機に、是非oldboy君をと、「塾の先生」の後釜に推薦いただいて
いる。

高校の卒業式を終え次第、お世話になることが決まっていた。

と言う訳で、自分の大学生活は、いくら文系の学生とは言え、京都までの
通学時間(往復、約4時間)も含めると、そうそう時間的余裕はないこと
になる。

つまり、このゲーム、もちろん物理的(金銭的、時間的)にも嵌るには
oldboy君には条件が悪すぎる。
ただ、全てに流されよい彼のこと、心理面から見れば、危ない危ない。


授業の1講時は9時からで、週に何度かは、我が家を朝7時前には出る
必要があった。
なまけものoldboyくんにはつらい現実である。

とうてい麻雀(マージャン)などやっている暇などない。

塾での時間は、塾長と相談の上、日曜をも含めた金、土、日に集中して
授業
を組んでいただいた。
最悪、どうしても時間的に無理な場合は、なるべく早い申告で、乗り切る
ことになっている。
 
こうすることで、週の前半で、塾のある地元に帰らずとも、京都泊も
可能に
なる。
往復4時間の通学時間も必要なくなる道理である。


もっと言えば、京都での滞在時間も大幅に増え、友人達との関わりも深く
なり、
卒業単位(?)の取得も楽になる、「一石二鳥」も「三鳥」にもなる、
はず。


さあここで、問題は京都での宿泊場所である。

そこでお願いしたのが、友人たちの、下宿である。
二回生の終わりごろには、お願い出来る友も10人近くになっていたはず。

誓って言うが、意識してそうなったわけでもない。


              ★★2
    その折、宿泊代代わりの手土産(てみやげ)に
       差し入れていたのが「たばこ」であった。

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上掲のたばこの絵は、当時の高級品「ハイライト20P」である。
画像はoldboyくん、お手製のヘタクソなもので、ごめんなさい。

本来なら、ここに「しんせい」なる「両切りタバコ」の画像を掲載すべき
だが、書くのがめんどうで、いつぞやのブログ記事で使った画像を使い
まわした。

ブログを書き始めたoldboy君、2年過ぎて、少々横着(おうちゃく)に
なった感がある。

そのおり下宿住(ずみ)の友人に感謝の印と、渡していたタバコが、上掲の
「ハイライト」
ではなく「しんせい」なる銘柄のもの、一箱である。

それでも、アルバイト料、入金時などには時折、「ハイライト」に格上げ
されることもあった。

タバコ好きの母の愛用銘柄もこれ「しんせい」であった。

あまり自信はないが、「しんせい」、上掲の「ハイライト」に比べると、
およそ
半額程度のものであったと思う。

              ★★★3
     下宿生活とマージャンと葵橋(あおいばし)付近

京都、出町柳付近で北から流れ込む二筋の河川が合流して南にむかう、
ここからがあの有名な鴨川の起点になる。

合流までの二本の川はそれぞれ、川下(かわしも)に向かって、左が
高野川、右が
賀茂川となっている。 

鴨川と賀茂川」は聞く分には同じだが、字が違う、ややこしいことこの上
ない。


このうち、この分岐点から少し上流の「賀茂川」にかかる「葵橋・あおい
ばし」一帯は、
多くの下宿生が住まう、人気スポットでもあった。

不思議な事に、この一帯、何故か「観光客」」と思われる人達、「皆無」
と言
わないまでも影が薄い。

今で言う、1K、1DKのアパートや集合中層住宅は殆んどない。
下宿形態は、「普通民家の部屋貸し」が中心であった。
そのためか、追っつけ、2階部屋が多かったと記憶している。

面白いのは、二階は二階でも、蔵(くら)の二階に巣食うヤツもいた。

黒光りする板床(いたゆか)に、なんとタタミ8枚を敷き詰め 大威張りで悦に
入っていた。
それも京間(きょうま)の8枚ゆえ、運動会でも出来そうな広さである。
ただし、酔っ払ってご帰還の折など、蔵の立派な開き戸には閉口していた。
そう、そのあまりの重さに!!。

神社・仏閣も多く、その間にある民家も、昔ながらの京風を感じる緩
(ゆるやか)かな雰囲気の土地
がらでもある。

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西から、葵橋(あおいばし)を東に渡れば、「流鏑馬神事 ・やぶさめしんじ」
で有名な下賀茂(しもがも)神社、そう遠くはない。

なにより、この付近には多くの大学があり、「学生の街。京都」でもとくに
「学生の密度」が高い地域とされている。

当時、無作為に10人の成人をピックアップすれば、必ず一人や二人は学生
であると言われた。
京都市中でも、ひときわ、その傾向が顕著な地域でもあった。

そう遠くない場所に「京都大学」「同志社大学」「京都府立大学
立命館大学」など、女子大、短大を含めると約20校近くがある。
少々、無理すれば、全て徒歩圏内でもある。


oldboy-elegyくん、今日は友人の下宿に宿泊予定である。
大阪に帰る必要もない、彼にとっては至福の時間とも言える。


学食で夕食をすませ、市電に乗らず、ブラブラ徒歩で友人Kの下宿に向かう。

                       ★★★★4
            友人Kの下宿

チョットした低い石垣に囲まれた2階屋である、階段をあがると、すぐに
板張り、
飴色の廊下がはしり、長いガラス窓の反対側に沿って二間がならん
でいる。


手前が彼(K)と同学、同郷、同窓Sの部屋で、まだ留守のようである。
Kに誘われるままに彼の部屋に上がる。

カーテンを開けると、部屋が西向きのせいか、夕刻の日ざしではあるが、
心洗われる解放感に包まれる。


その景色の中に、臨家の板塀に沿って、夏ミカンの木が一本実を
つけ
ている。

Kが言うには、「食べごろになれば、夏ミカンの差し入れが臨家から
届く
らしい」
裏庭ごしの、臨家の奥さんが言うには、「手を伸ばせば届くのに、
くやし
かろうと、思って・・」
と言うのが、お裾分けの理由だとか、いかにも京都らしい話である。

今日のマージャン、メンバーは、友人のK君と隣部屋の同郷のSそれに
アルバイトから帰ってくる、臨家の下宿生、他大学生の四人である。

ルールは大いに簡素化されたローカル・ルールで、審判も彼(燐家の
学生)が務める。

マージャン台はコタツやぐらの天台の上に消音のため毛布を敷く。
だれも極端に大声
をあげたり、興奮のあまり、パイを叩きつける者も、
ここにはいない。


およそ、博打場の雰囲気とは程遠く、むしろ斎場に近い?かも。

もう一つ、ギャンブルに必須で、これが無いと、面白みがないものが
ある。

それがないと博打場とは言わない、「なにだろう?」

そう読者諸氏の思いも同じ、「掛金」の設定である。

「ジャジャ~ン」今日の掛金はこれ「タバコ」である。

参加費は一回、一場に尽き5本だ、銘柄は無視、ピース・ハイライト・新生・
ゴールデンバッド、なんでもOKである。
合計20本集まる勘定である。
これを、順位別に取り合うのである。

たったこれだけでも、賭けるネタがあるだけで、場は「修羅場」となり、
血みどろ
の戦いになる。

明日は一講時めからの講義である、夜中ももう大分に過ぎた。

         お開きにする。 でわ でわ  

                了

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