oldboy-elegy のブログ

ずいぶん長きにわたりグータラな人生を送ってきたもんです。これからもきっとこうでしょう、ハイ。

(雑感・雑記帳 No.57 ) 「火垂るの墓」「短編小説・ねむい」そして「ある1枚の報道モノクロ写真」。俺の抱える「トラウマ映像3題」である

初めに

今日の主題は、トラウマについてである
個人が受ける心理的ストレス(心的外傷) のことで、天然ボケと言われる
oldboy君の場合でも、残念ながら幾つかお持ちである。

今日は、これらの内、3個
記述してみるが、ナ~ンだ「それぐらい」と言い
召されるな!!
oldboy-elegy君とて人間の端くれ、心的に苦手なものもある。


★1 最近、偶然出会った、あるスレッド内のレスポンスの表現の仕方に、
 oldboy君、「なるほど」とイタク触発されたものがあった。
※ スレッド・(スレ)話題を一つにまとめ、あるSNSで発信したもので、
その提案者をスレ主と言う、(これで合っているかな?)
※ レスポンス(レス)上記の主題に対する「反応・返信」を言う。

読者諸氏にはクドイかも知れないが、許していただきたい。
oldboy-elegy君、これまで、広言してきたように、IT技術はもとより、
その用語に関しての知識は、最下層のお人で、上の例(スレ・レス)など、
基本、自分
に言い聞かせながら記事を進めているつもりである。

それでも、パソコンを扱うoldboy君の場合「勘違い」「思い違い」
が多々発生する。


最近、英語圏(本部アメリカ)で伸長著しい、SNSがあるらしい。
加入者はすでに4億人超で、なお続伸中とのこと。


その名を「Reddit・レディット」と言い、SNS業界ではFacebookに次ぐ
第二の
ソーシャルメディア の位置づけらしい。

今日のoldboy君の記事、御察しの通り、なにも「レデイット」そのもの
について書くつもりはない。
知見も知識も持ち併せて居ないのはいつもの通りである。


そこにある日本人が、自分の英語力を磨くため、上記のSNSReddit内の
ある英語スレッドに目を付けられ、これに寄せられた、レスポンス
(反応文)
を邦訳しておられるのに遭遇し、閲覧させていただいたことから
発想を得たのが、そもそもである。

 

 

蛍が乱舞する夜のイラスト画像である   by 「いらすとや」さん

その基本となるスレッドが英文の「アニメ 火垂るの墓」についてのもの
である。

ただ俺「このアニメ!2度と見ないぞ」と「心に決めて」いたのも事実
なのである。
と言うことは、oldboy君、これに何らかの心的ストレスをお持ちで
あったことになる。


しかし彼「英語圏の人達の・火垂るの墓・に対しての反応文」に興味が
湧いて来たのも事実であった。

これが文字通り「怖いもの見たさ」の心境であり、本編を見るのではなく、
英語圏の人達のレス(反応文)をみるのだからと、自分を納得さしての素読
であった。


★★2  そのレスポンス(反応)の方法が、アマゾンの商品満足度評価と
同じ★5段評価
で、その理由を書くのも同じである。

そこでoldboy君、上記の人の邦訳をスクロールして素読中に、不思議な
レスポンス(反応)を前に、指が止まったと言うのが、今日の記事の、
発端である。

不思議に思ったのは、レスポンスの星は最低の1個であるのに、その人
(名無しさん)のレス文としては、長文が書き込まれているのにチョット
した違和感を持ったのが始まりであった。

多くの人のスレッド評価は、この手の題材(火垂るの墓)としては、
参加人数も多く、ビューワー(レディットでの評価者の呼び名)のスター
評価
も殆んどが4~5段の上位であり、好結果となっていた。

なのに何故このビューワーさん、スター評価が最低であるのに、長文の
レス文を
書かれたのか、ある種の違和感が、oldboy君に宿り、スクロール
がストップしたのが本当のところ。

そこでこのレスを下に引用させていただいた。

以下引用
「妻が2歳の子供用に買ってきたのだが、息子に見せる前に夫婦で見ること
にしたのは幸運だった。
なんというか、この映画が第二次大戦の日本における戦争孤児を描いた作品
ということで絶賛されている理由はよくわかるのだが、まさかその子供2人
が餓死してしまうところを見せられるとは思ってもしなかった。
視聴中妻が何度も停止ボタンを押しかけたが、私は「ダメだ、お前が買って
きたんだろ」といってそれを許さなかった。

その晩は2人とも眠ることが出来ずベッドの上でジッと天井を見つめて
いた。
ベッドの向こうでは時折すすり泣くような声が聞こえた。

トラウマを負いたいならどうぞご自由に、だが自分が何に手を出そうと
してるのか覚悟はしておくように。

この映画は今も手元にあるが二度と見ることはないだろう。
というのもゴミとして捨てるには惜しい映画ではあるし、誰かに譲ると
その人にトラウマを与えることになる。
なのでこれは今も家にある、もはやどうしていいかもわからず、コイツが
棚の上から今も自分をなじってくる」     以上引用おわり

oldboy君が、上掲の文言に何か、くどくど説明することはない。

おれoldboy君は、このアニメをテレビ番組として視聴したと思う。
見終わった時の精神状態や気分は、上記の「ヴュワーさん」に近いもの
だった、ことは憶えている。


1個目のトラウマ話は以上で、ここからは2番目である。


★★★3 ロシア
帝政時代に書かれた、ある短編小説「ねむい」である。今日の
oldboy君、2番目のトラウマ話である。

※ 今日も、寝てくれない、赤ん坊!


帝政ロシアのこの時代は、著名な文筆家を多数輩出した時代でもあった。
うち、文豪とされる人達に、トルストイドストエフスキーツルゲーネフ
らがいた。

現在の日本人も、読むに至らなくとも、その名に接することは多々あった
はず。

50年以上前に学生をやっていた、oldboy君など法文系の学生は、特に
ドストエフスキーを読むのが当然とされていたような時代であった。

小説名で言えば「罪と罰」がその頂点である。
oldboy君も、世の学生に習い、チャレンジしたのは良いが、どうもしっくり
いかないのである。

読み進めるほどに、事がボンヤリして意味不明の状態に陥るのである。
とくに人名が条件により、変化するのにはガマンできない。
こう言う場合のoldboy君の得意技(逃げるにしかず)を発動、トット
現場から離れることをモットーとしている。

どうも基本的にオツムのデキガ良くないのは自認していたので、ここで
読むことを諦めたのは、賢明であったのかも知れない。

代わりに手にしたのが、チェーホフ、そうアントン・チェーホフの短編集
であった。

地頭の良くない彼のこと、短編なら、内容がヤヤコシクなる前に、(完)に
なると踏んでのことである。

その上、当然登場人物の員数も少ないはずと。

oldboy君、このあたり、どうも人間が浅はかで軽くできている。

通学時、大阪ー京都間の国鉄のガッタン・ゴットンに身を任せるには最適で
ある。

さあー、そんな短編集の中にあったのが、この「ねむい」であった。
わずか、20~30分で読める短編中の短編である。

oldboy君、この安逸さが次のトラウマを招来するはめになるとは思って
もいなかった。

以下に、チェーホフの短編「ねむい」のあらすじ記す。
手にしてから随分と経つので、枝葉は忘れているが、およそ以下ような
物語であったはず。


(以下この小説の筋立て)
口減らしのため小さな商人の店に奉公に出された少女の話である。

商人の家は、店主夫婦と赤ん坊の3人である。
そこに少女が住み込みで、奉公に上がるところから始まる。

もちろん食事の準備はもとより、あらゆる家事、雑事全般をこなすのが
彼女に与えられた役目であった。

しかしもう一つの難事が、彼女の上にのしかかるのである。
シッカリものの、彼女、どれだけの仕事でも、やり遂げる能力はあったが
睡眠不足だけはどうにもならぬ。
この赤ん坊、夜になれば、いくらあやしても揺りかごの中で火が付いたように
泣き、寝付いて
くれない。

おかみさんは、寝付かない赤ん坊をみて、彼女を叱責し叩くのである。

ある晩、少女はいつものように寝付かぬ赤ん坊を揺りかごで揺らして
いた。
意識朦朧の
中、ふっとある思いが頭をかすめたのであった。

そうだ私が寝れないのは、全てこの目前の赤ん坊のせいだ。
泣きやまないなら揺りかごの、この赤ん坊を排除すれば済むこと、
「なぜこんな単純な事にもっと早く気が付かなかったのだろう」と。

oldboy君、ここから先の記憶はない、読むのに耐えきれず、中断して
しまったのか、ハッキリしない。
 筋立ておわり 

ただこのチェ―ホフの「ねむい」がある種トラウマとして頭に残ったのは
事実で、今も記事をこうして書いている。

感覚としては、可哀そうとか、ひどい人達でなく、ただただ今、oldboy君が
呼吸している空気がやけに澱み、救いがない、そのことであった。

ただ一つ朗報がある、少女は自分のこの思いを実行することは無かった
ことは知っている。

だがしかし、彼この短編を、2度と読む気にはならない。
これも、どの程度のトラウマか知らぬが、その手のものであることは
確かで
ある。
  
★★★★4  もう一つ、oldboy君、記事にしたかったある残像があった

ところが彼、トラウマ話に負けたのか、はてさてお歳にきつかったのか
これで今日の所、お終いにしたい心境である。

したがって、ここでは多くは語らず、記憶の断片だけを記述する。

掲載媒体は憶えていない。

ただただ、写真がズームアップされ、oldboy君の目に飛び込んできた
のが全てである。

それは、一枚の黄色っぽい、モノクロの「米軍カメラマンの?一枚の
報道写真」であった。
場所は長崎、時は原爆投下の数日後のこととある。

少年が屹立、不動の姿勢で前方を見据えている「報道写真」である。
彼の背には、オンブ紐に背おられた女の子が、首をのけぞらしている。
 
映ってはいないが、少年の見据えられた視線の先には臨時の火葬場
があると
クレジット(説明)されていたのを憶えている。
(この項 おわり)

以上、今日の3話である。


 
                  了
                oldboy-elegy